今回はそれぞれのパートの特徴と対策についてお伝えします。
TOEIC(R) の概要については TOEIC(R) 対策(1) をご覧ください。
スコアアップのためのお勧めの学習法についてお伝えしますので、参考にしていただければ幸いです。
個人的な意見も含まれていることを、予めご承知おきくださいませ。
まずは全体を通して気をつけるべきことをお伝えします。
Listening Section
■ 前の問題を引きずらず、次の問題に集中する。
■ 発音が似ている単語に注意
★音だけで判断するのが難しい場合も多いので、文脈から判断しましょう。
★誤答に「似た音」が含まれている可能性大です。ひっかからないようにしましょう。
・base - vase
・copy - coffee
・fan - fun
・assign - design
・luck - lock
・department - apartment
・contract - contact
・shop - sharp
・pull - pool
など
Listening Section と Reading Section
■ 語彙を増やし、基本的な文法を理解する。
■ 意味のまとまり毎に英語の順番通り理解していく。
(慣れてくると区切る箇所が少なくなります)
例)I was surprised / to hear / that they would move / to NY.
(私は驚きました / 聞いて / 彼らが引っ越すことを / NYへ)
■ 言葉で理解しようとするのではなく、情景をイメージしながら理解する
■ 一つの問題に時間をかけ過ぎず、サクサク解いていく。
■ 問題には大きく分けて「大意把握問題」と「詳細把握問題」の2種類あります。
★ 大意把握問題は全体をざっくりと、詳細把握問題はその部分を正確に理解する必要があります。
★ 設問と選択肢を先に確認し、どちらのタイプの問題かを予測しておくと効率的に解けます。
■ 言い換え表現に注意
★正答は、よく別の表現に言い換えられています。
★逆に、文中と同じ単語が使われている選択肢は誤答であることもあるので、単語だけではなく文意を理解するようにしましょう。
例)
・weekly → once a week
・a decade → ten years
・bread → grocery
・salt → seasoning
・truck → vehicle
・pants → clothes
・glove → equipment
・dance → activity
・guitar → (musical) instrument
・nurse → occupation
・loan → financial support
など
こちら↓も参考にしてください。
次に、それぞれのパート毎に、準備しておくとよいことについて、事前と当日に分けてお伝えします。
本番と同じ条件で解く練習も必要ですが、じっくり時間をかけて解く練習も有効です。ここでは後者についてお伝えします。
Listening Section
1. Part 1
写真描写問題
■ 事前の準備の例
1.よく使われる述語動詞の形を復習する
・現在進行形: be動詞+~ing
・現在完了形: have/has/had + 過去分詞
・受動態: be動詞+過去分詞
・受動態の現在進行形: be動詞+ being +過去分詞
・受動態の現在完了形: have/has/had + been +過去分詞
2.よく使われる前置詞の意味を確認する
3.スクリプトを音読し、よく出るパターンを覚える
4.一枚の写真を見てわかることを3つ以上挙げる。日本語でもOK。
・人物の状態、特徴、服装、場所
・人物の動きや方向
・2人以上の性別、共通点、相違点
■ 当日すべきこと
1.写真を見てわかることを音声が流れる前に予め考えておく
★ それによって、正答を見つけやすくなります。
2.主語、述語動詞、前置詞などに注意して聴く
2. Part 2
応答問題
■ 事前の準備の例
1.ディクテーションをする
何度か音声を聴いて書き留める練習です。
(少しずつ音声を止めながら書き留めます)
★ 後でスクリプトを見ながら確認し、間違えた箇所や何度聴いても分からない箇所を確認することで、自分が聴き取れない原因が分かります。
2.スクリプトを音読し、よく出るパターンを覚える
3.質問に対する答えを3つ以上考える。日本語でもOK。
★ 予め解答を予想しておくことで、正答に気づきやすくなります。
★ 特にPart 2 は瞬発力が大切です。すぐに反応できるように練習しておきましょう。
■ 当日すべきこと
1.特に最初の単語に注意して聴く
2.否定疑問や付加疑問で聞かれても、肯定形で考える。
例)英語では肯定形で聞かれても否定形で聞かれても答えは同じです。
Are you busy? でも Aren't you busy? でも、忙しいなら Yes(, I am). 忙しくないのなら No(, I am not). と答えます。
3.すぐに解答を選べなければ、まず絶対に間違っている選択肢を除外する。
Part 2 だけは3択です。(他は4択)
★ 誤答を除外することで2択となり、正解する確立が上がります。
例)
・WH疑問文や選択疑問文に Yes/No で答えている選択肢は誤答
こちら↓も参考にしてください。
3. Part 3 & Part 4
Part 3: 会話問題
Part 4: 説明文問題
■ 事前の準備の例
1.ディクテーションをする
量が多いので、数問または一部だけでOK。
2.音声を聴き、大意を把握する(できるまで何度も聴く)
3.問題に答えながら聴く(できるまで何度も聴く)
4.スクリプトをスラスラ読めるようになるまで音読する。
★ 自分がスラスラ言えない箇所は聞き取りにくいという説もあります。
★ スラスラ言えるようになると、聞きやすくなります。
■ 当日すべきこと
1.問題を先読みする。
ただし、これができるのは上級者のみです。
★ 問題を聴く事を優先させながら、できる範囲で選択肢を縦にざっと見て、問題の予想をしておくと聞きやすいです。
例)どの選択肢にも場所が含まれているので、場所を問う問題が出題される可能性大。
2.設問の順番通り解いていく
★ 通常、設問の順番通り話されるので、特に詳細把握問題(場所、日時、目的、具体的な行動など)を聞き逃さないように注意しましょう。
3.特に後半に注意
★ TOEIC(R) の問題は、変更や中止などのトラブルがつきものです。
最初の日付が聴き取れても、後半で「1週間後に変更になった」と言われる場合もあります。最後までよく聴きましょう。
Reading Section
4. Part 5 (目安 10分)
短文穴埋め問題
・語彙問題
・文法問題
■ 事前の準備の例
1.問題の種類を把握する練習をする
(自分で分からない場合は解説を参考にしましょう。)
・空欄の前後だけ読めば解ける問題(文法問題の一部)
・文全体を読んで解く問題(語彙問題と文法問題の一部)
★ 語彙問題は文全体を読んで解きましょう。
★ 文法問題は、まずは空欄の前後だけで解いてみましょう。
それだけでは解けない場合は文全体を読みましょう。
(例えば、接続詞を選ぶ問題などは文全体を読まなければ解けません。)
★ ただし、これらは少しでも速く解くための方法です。
★ 高得点を狙っていない場合や、どんな問題も文全体を読まなければ判断できない人は最初から文全体を読みましょう。
2.文の音読
★ 出題される文法問題はある程度限られています。
★ 音読することで、よく出る文法問題や語彙に慣れることができます。
3.文法の総復習
★ 解説だけでは理解できない場合は、文法を総復習しておくと安心です。
その際は文法書を選ぶことも重要です。自分のレベルに合う文法書を選びましょう。
■ 当日すべきこと
1.選択肢を見て、空欄の前後だけで解けるか、文全体を読むかを見分ける
例)
同じ品詞の全く違う単語が並んでいる → 語彙の問題
異なる品詞や異なる動詞の形が並んでいる → 文法の問題
2.1問に時間をかけ過ぎずサクサク解く
★ 1問当たりに費やす時間の目安は20秒です。(5秒程度で解ける問題もあります。)
★ 長くても、1問に30秒以上かけないようにしましょう。
★ 語彙問題も文法問題も知らなければ解けないため、ここに時間をかけ過ぎず、なるべくPart 7に時間を残しましょう。
(Part 7 は単語や文法がわからなくても、探せば答えが見つかることが多い)
2. Part 6 (目安10分)
長文穴埋め問題
・独立型 (Part 5 と同じように空欄を含む文にヒントがある問題)
・文脈型 (前後の文脈を読まなければ解けない問題)
■ 事前の準備の例
1.じっくり読む
★ 全文を正確に訳す必要はありませんが、問題を解くうえで必要な単語の意味や文法を確認しながら正確に読みましょう。
★ 解説を確認し、理由も言えるようにしておきましょう。
★ 特に文脈型の問題は理由を考えながら解きましょう。
■ 当日すべきこと
1.ざっと文全体を見て、どのような文書なのかを確認する。
・誰から誰へ
・目的 など
2.設問と選択肢を先に確認して、問題の答えを探しながら文書を読む
★ 文脈型の問題に時間がかかり過ぎる場合、独立型の問題だけを解き、文脈型の問題は飛ばして(色塗りをして)Part 7 に時間を残す方法もあります。
★ ただし、高得点を狙っている場合はなるべく全問解きましょう。
3. Part 7 (55分)
読むべき文書が1つ(シングルパッセージ)、2つ(ダブルパッセージ)、3つ(トリプルパッセージ) の3種類の問題があります。
★ 短い文書は読みやすいですが、ダブルパッセージとトリプルパッセージの問題が難しいとは限りません。
★ 問題との相性はありますが、文の難易度はどれも同じです。
★ ダブルとトリプルパッセージは設問が5問あるため、効率的に得点アップできます。
■ 事前の準備の例
1.問題の答えを探しながら読む
★ 時間を気にせず、自分が理解できるまでじっくり取り組みましょう。
★ 全文を正確に訳す必要はありませんが、問題を解くうえで必要な単語の意味や文法を確認しながら正確に読みましょう。
★ 解説を確認し、理由も言えるようにしておきましょう。
★ 大意把握問題はざっくりと、詳細把握問題は答えがありそうな箇所をじっくりと読んで、答えを探しましょう。
★ 本番では全文をじっくり読む時間はありません。答えを探しながら読む練習をしておきましょう。
★ 場数を踏むことで答えを見つけやすくなります。問題をたくさん解きましょう。
■ 当日すべきこと
1.解く順番を工夫する。
★ 必ずしも問題の順番通り解く必要はありません。
★ 読解が得意でない人は短い文書を先に、自信がある人はダブルやトリプルパッセージの問題を先に解くのもお勧めです。
2.ざっと文全体を見て、どのような文書なのかを確認する。
★ 予備知識があると、内容が頭に入りやすくなります。
・メール (誰から誰へ、いつ)
・広告(何の)
・求人広告(どんな会社)
・取り扱い説明書(何の)
など
3.問題の答えを探しながら読む。
★ 全文読む必要はありません。答えを探しながら読み、問題を解いたら次に進みましょう。
(どうしても気になって全文読みたくなるという方もいらっしゃいました。)
4.1問に時間をかけ過ぎないようにしましょう。
★ いくら読んでも内容が頭に入ってこない場合は、その問題を飛ばすのもお勧めです。
★ 得点アップのためには、自分と相性の良い問題をたくさん解く様にしましょう。
★ NOT問題は時間がかかる傾向があるので、最初から飛ばすという方法もあります。
以上、参考にしていただければ幸いです。
正しい方法で学習を継続すれば必ずスコアが上がりますので、焦らず着実に力をつけていきましょう!!
お勧め書籍↓
こちら↓も参考にしてください。