今回は3つの「法」と動詞の形についてお伝えします。
まずは「法」ついて確認しましょう。
話者が「自分が話す内容についてどのように思っているか」を示す動詞の形を「法」と呼び,直説法、仮定法、命令法の3つがあります。
「法」を考える際は,動詞の形に注目しましょう。
1.直説法
★話者が「事実だ」と考えている内容を述べる際に用いられます。多くの文は直説法です。
2.仮定法
★話者が「事実ではない」「実現の可能性はほぼない」と考えている内容を述べる際に用いられます。
★仮定法で願望や後悔の気持ちを表したり,丁寧な表現になることもあります。
3.命令法
★話者の「命令や要求」などを述べる際に用いられます。
文の種類 (大きく分けて、平叙文、疑問文、命令文、感嘆文の4種類) の一つとして考えられるときは、「命令文」と呼ばれます。
問題
次の文がどの「法」で書かれているか,答えましょう。
1. If it rains tomorrow, I will not go out.
2. I wish I had studied psychology in college.
3. Dont' be late.
4. I would like to live in New York.
5. I hope you will pass the entrance examination.
6. I suggest that Mary wait until tomorrow.
7. It is time that she went to bed.
解説と解答
まずはそれぞれの「法」の動詞の形について確認しておきましょう。
1.直説法
★現在のことを述べるとき: 現在形
★過去のことを述べるとき: 過去形
2.仮定法
★現在のことを述べるとき: 過去形
基本の形:
〈If+S'+(助)動詞の過去形~, S+would/could/might + 動詞の原形….〉
★過去のことを述べるとき: 過去完了形
基本の形:
〈If+S'+過去完了形~, S+would/could/might + have+過去分詞….〉
3.命令法
★動詞の原形で文が始まります。
★相手に直接言うため,主語を置かないことにも注意しましょう。
それぞれの文の「法」を確認しましょう。
1. If it rains tomorrow, I will not go out.
直説法
★話者があり得ると思っていることについて述べています。条件節( if 節) 内では未来形ではなく現在形になっていることにも注意しましょう。
2. I wish I had studied psychology in college.
仮定法
★過去の事実と異なることについて述べています。その際「願う」という意味の動詞は wish を使うことにも注意しましょう。
3. Dont' be late.
命令法
★否定の命令文は〈Don't + 動詞の原形〉の形です。
4. I would like to live in New York.
仮定法
★同じ意味の want to ~は直説法ですが,would like to ~ は「もし受け入れられるなら」という意味の仮定法で,丁寧に願望を伝えることができます。
5. I hope you wil pass the entrance examination.
直説法
★話者があり得ると思っていることについて述べています。その際「願う」という意味の動詞は hope を使うことにも注意しましょう。
6. I suggest that Mary wait until tomorrow.
仮定法
★提案・要求・主張・命令などを表す動詞や,必要性や重要性を表す形容詞に続く that 節中の動詞は原形になります。should を使う場合もあります。
このような用法を仮定法現在といいます。
7. It is time that she went to bed.
仮定法
★「~する時間」という際の that 節内は通例仮定法が使われ,動詞は過去形になります。
それぞれの「法」と動詞の形を正しく覚えておきましょう。
こちら↓も参考にしてください。