今回は主に不定詞の進行形と受動態についてお伝えします。
まずは不定詞とは何かについて確認しておきましょう。
不定詞とは
動詞の原形の前に to をつけた形は to 不定詞と呼ばれています。「役割が一つに定まっていないからこの名前がついた」という説もあります。
名詞、形容詞、副詞の働きをします。
問題
次の日本語に合うように空欄に適切な語を入れましょう。ただし一語とは限りません。
1. She seemed to ( ) .
彼女はラジオを聴いているようでした。
2. He appears to ( ) when I called him.
彼は夕食を食べているようです。
3. There was nothing to ( ).
何も見えませんでした。
4. There was nothing to ( ).
見るべき物は何もありませんでした。
5. These books need to ( ) by next Friday.
これらの本を来週の金曜日までに返す必要があります。
6. He is proud to ( ) to branch manager.
彼は支店長に昇格したことを誇りに思っています。
7. There is no time to ( ).
待ったなしの状況です。
8. I do not want to ( ) by my sister.
私は妹に笑われたくありません。
解答と解説
1. She seemed to ( be listening to the radio ) .
彼女はラジオを聴いているようでした。
名詞的用法
(進行)
主語(she)が不定詞の意味上の主語です。
補足
seemsが表す時(過去)より前に聴いていたのなら
She seemed to have been listening to the radio.
彼女は(それより前に)ラジオを聴いていたようでした。
2. He appears to ( be eating dinner ).
彼は夕食を食べているようです。
名詞的用法
(進行)
主語(he)が不定詞の意味上の主語です。
3. There was nothing to ( be seen ).
何も見えませんでした。
形容詞的用法
修飾される名詞(nothing)と不定詞(to be seen)の関係:
nothingが主語でto be seenが動詞の関係
nothing(何もない物)は見られる (受動)
主語(nothing)が不定詞の意味上の主語です。
4. There was nothing to ( see ).
見るべき物は何もありませんでした。
形容詞的用法
修飾される名詞(nothing)と不定詞(to see)の関係:
to seeが動詞でnothingが目的語の関係
人がnothingを見る (能動)
(文中に人は出てきませんが、常識的にそうだと考えられます)
人が不定詞の意味上の主語です。
ここ大事!
3.と4.の違いに注意しましょう。
3.はnothing(意味上の主語)が「見られる」ので受動
4. は人がnothing(意味上の目的語)を「見る」ので能動
5. These books need to ( be returned ) by next Friday.
これらの本を来週の金曜日までに返す必要があります。
名詞的用法
these books は返される(受動)
主語(these books)が不定詞の意味上の主語です。
6. He is proud to ( have been promoted ) to branch manager.
彼は支店長に昇格したことを誇りに思っています。
副詞的用法
to不定詞は proud という感情の理由を表しています。
promote は「昇進させる」という意味
「昇進する」は通常受動の be promotedで表します。
proudの時より前の時を表すため、「have+過去分詞」が用いられています。
branch managerのように役職を表す場合は無冠詞であることにも注意しましょう。
主語(he)が不定詞の意味上の主語です。
7. There is no time to ( lose / be lost ).
待ったなしの状況です。
形容詞的用法
1. 修飾される名詞(no time)と不定詞(to lose)の関係:
to loseが動詞でno timeが目的語の関係
人がno timeを失う (能動)
(文中に人は出てきませんが、常識的にそうだと考えられます)
人が不定詞の意味上の主語です。
2. 修飾される名詞(no time)と不定詞(to be lost)の関係:
no timeが主語でto be lostが動詞の関係
no timeは失われる (受動)
主語(no time)が不定詞の意味上の主語です。
ここ大事!
7.のように、修飾される名詞(time)が意味上の主語になっても目的語になっても意味が変わらない場合、どちらでも使えます。
8. I do not want to ( be laughed at ) by my sister.
私は妹に笑われたくありません。
名詞的用法
私は笑われる(受動)
laugh at ~で「~を笑う」という意味。
受動態にすると at を忘れる人が多いので要注意!
主語(I) が不定詞の意味上の主語です。
まとめ
不定詞の進行形: to be + doing
述語動詞より前の進行形: to have been+ doing
不定詞の受動態: to be + 過去分詞
述語動詞より前の受動態:to have been + 過去分詞
それぞれの形をしっかり確認しておきましょう。
お読みいただき、ありがとうございました。
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