不定詞は、動詞が変化して名詞、形容詞、副詞になったものです。今回は不定詞の副詞的用法についてお伝えします。
副詞は「文の飾り」と考えることもできます。つまり、文法上これがなくても文が成立します。不定詞の副詞的用法は、目的、原因、条件、結果などを表します。
問題
空欄に適切な語を入れましょう。
1. He studied English hard ( ) ( ) in the U.S.
アメリカで働くために
2. I ran to the station, ( ) ( ) miss the train.
電車に乗り遅れてしまった。
3. She was surprised ( ) ( ) the news.
そのニュースを聞いて
4. I woke up on the train ( ) ( ) I missed my stop.
(目を覚ますと)乗り過ごしていた。
5. I left home early ( )( ) ( ) ( ) ( ) late for the meeting.
遅れないように
6. She was ( ) ( ) ( ) ( ) me to the station.
親切にも私を駅まで連れていってくれた。
7. She ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) such an expensive bag.
~を買うなんて彼女はお金持ちに違いない。
8. ( ) ( ) ( ) speak Japanese, you would take him for a Japanese.
彼が日本語を話すのを聞いたら、日本人だと思うでしょう。
解答と解説
1. He studied English hard ( to ) ( work ) in the U.S.
不定詞が目的を表します。
目的を表す不定詞は文頭でも文尾でも使えますが、文頭にある方が「目的」の意味合いが強くなる傾向があり、文尾にあると「結果」の意味で使われる傾向があるそうです。
2. I ran to the station, ( only ) ( to ) miss the train.
不定詞が動作や行為の結果を表します。
to do だけでも予想外の結果を表しますが、onlyをつけることで強調することができます。
3. She was surprised ( to ) ( hear ) the news.
不定詞が感情を表す形容詞 (ここではsurprised) の原因を表します。
4. I woke up on the train ( to ) ( find ) I missed my stop.
不定詞が結果を表します。
wake up to find ~で「目をさますと~だ」という意味です。
grow up to be ~(成長して~になった)もよく使われます。
例)He grew up to be an actor.
5. I left home early ( in ) ( order ) ( not ) ( to ) ( be ) ( late ) for the meeting.
I left home early ( so ) ( as ) ( not ) ( to ) ( be ) ( late ) for the meeting.
「~しないように」は not to do よりも in order not to do(やや堅い表現) / so as not to doで表すことが多いようです。
not に位置に注意しましょう(to の直前です)。
6. She was ( kind ) ( enough ) ( to ) ( take ) me to the station.
~〈(形容詞/副詞)+enough+to do…〉 で「十分~なので…する」「…するのに十分~」という意味です。
ここ大事!
kind enough のようにenough は、形容詞や副詞の後に来ることに注意。
ただし、enough money のように名詞の前に来ます。
7. She ( must ) ( be ) ( rich ) ( to ) ( buy ) such an expensive bag.
不定詞が判断の根拠を表します。
8. ( To ) ( hear ) ( him ) speak Japanese, you would take him for a Japanese.
不定詞が接続詞の if の意味を含み、「~すれば」という条件を表すことがあります。
仮定法 (事実に反することを表す) でよく使われます。
この文は、実際には彼は日本人ではないけれど、まるで日本人のように上手に日本語を話すという事実の元に話しています。
ここ大事!
特に注意が必要なのは、「目的(意図的)」か「結果(意図しない)」かです。
文脈から判断しましょう。
so as (not) to do ~などは「目的」だということが明確ですが、to do ~だけが文尾にある場合、「結果」の意味を持つ傾向があるようです。
結果を表す場合「and +動詞」の代わりに不定詞の副詞的用法を使うことも多いようです。
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