今回は似ている語句の使い分けについてお伝えします。
日本語の意味を覚えているだけでは十分ではありません。正しく使い分けましょう。
問題
和訳を参考にして、( ) 内に適切な語句を入れましょう。
一語とは限りません。
1. I would like to steam potatoes ( ) them.
私は芋は茹でるより蒸す方が好きです。
2. Let's eat out tonight ( ) cooking at home.
今晩は家で料理せずに外食しましょう。
3. He played video games at home yesterday ( ) eating anything.
彼は昨日何も食べずに家でゲームをしました。
4. I had a great time ( ) the event.
私はそのイベント中とても良い時間を過ごしました。
5. He will be on a business trip ( ) tomorrow.
彼は明日まで出張中です。
6. He never ( ) me why he did not go there.
彼は、なぜそこに行かなかったのか決して私に教えてくれませんでした。
7. I ( ) the movie in the theater.
私はその映画館でその映画を観ました。
8. I do not have anything to write with. Can I ( ) your pen?
私は書くものがありません。あなたのペンを借りてもいいですか?
解答と解説
1. I would like to steam potatoes ( rather than boil ) them.
私は芋は茹でるより蒸す方が好きです。
★〈A rather than B〉は好みを表し「どちらかといえば B より A」という意味で、両立する2つのことのうち、どちらか一方を選択することを表します。
(1. は茹でるのも蒸すのも両方好きということもあり得る)
★A と B には形容詞、副詞、名詞、不定詞、動名詞などが来ます。
★A と B は同等のものが来ます。(1. は両方とも動詞)
2. Let's eat out tonight ( instead of ) cooking at home.
今晩は家で料理せずに外食しましょう。
★〈instead of + 動名詞〉は代案を表し「~せずに」という意味で、両立しない2つの行為の一方をやらないことを表します。
(2. は家で料理することと外食することは両立しえない。)
3. He played video games at home yesterday ( without ) eating anything.
彼は昨日何も食べずに家でゲームをしました。
★〈without + 動名詞〉は「~せずに」という意味で、両立しうる2つの行為の一方をやらないことを表します。
(3. はゲームをすることと何か食べることは両立しうる。)
4. I had a great time ( during ) the event.
私はそのイベント中とても良い時間を過ごしました。
★during は「~(する)とき」という特定の時期 (when) を表します。
★for はどのくらいの期間続いているのか (how long) を表します。
例)for many years 長年にわたり
5. He will be on a business trip ( until ) tomorrow.
彼は明日まで出張中です。
★until は「~まで(ずっと)」という意味で継続の終点を表します。
★until と一緒に使うのは、状態動詞や、動作動詞の中でも study や wait などのようなある程度時間の幅を持っている動詞です。
★by は「~まで(に完了)」という意味で期限を表します。
★by と一緒に使うのは、send、finish などの短い時間を表す動作動詞です。
6. He never ( told ) me why he did not go there.
彼は、なぜそこに行かなかったのか決して私に教えてくれませんでした。
★tell は「情報を伝える、知らせる」という意味です。
★teach は「学科、言語、運動、運転などの技能を教える」という意味です。
★show は「実際にやってみせる、図などを見せて具体的に教える」という意味です。
★train は「技能や知識などを教え、訓練し、何かを習得させる」という意味です。
7. I ( saw ) the movie in the theater.
私はその映画館でその映画を観ました。
★see は「自覚して見る」、「無自覚に見える」という意味で、視界に入ってくることを表します。通例映画館で観る場合は see が使われます。
★watch は「ある程度の時間、対象に注意を向けて見る」という意味です。動いたり変化しているものが対象です。自宅でテレビ画面で映画を見る場合は watch が使われます。
watch は「気を付けて見守る」といういう意味もあるため、Watch your step. (足元にご注意。) のように使われることもあります。
★look (at) は「意識的に視線を向ける」という意味で、動作に焦点が置かれます。静止している人物が対象です。
8. I do not have anything to write with. Can I ( use ) your pen?
私は書くものがありません。あなたのペンを借りてもいいですか?
★use は「電話やトイレなどの移動不可のものを使う」という意味です。ペンを持って帰るのではなく、その場で使うので use が使われます。
★borrow は「移動できる物品や金銭を無料で一定期間借りる」という意味です。
なお、「移動できる物品や金銭を無料で一定期間貸す」は lend です。
★rent は「家、部屋、土地などを有料で長期間借りる[貸す]」という意味です。
補足
anything to write with は不定詞の形容詞的用法です。
詳しくは、こちら↓を参考にしてください。
今回はよく見かける間違いについてお伝えしました。
日本語の意味だけにとらわれず、英単語を正しく使い分けましょう。
こちら↓も参考にしてください。