「不定詞の形容詞的用法は、名詞を修飾している」と、学校で習いましたよね。ただし、どんな場合でも名詞を修飾できるわけではなく、4つの場合に限られています。今回は不定詞の形容詞的用法についてお伝えします。
不定詞とは
動詞の原形の前に to をつけた形は to 不定詞と呼ばれています。「役割が一つに定まっていないからこの名前がついた」という説もあります。不定詞には、文中での役割によって名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法の3種類がありますが(つまり、名詞の役割、形容詞の役割、副詞の役割をします)、今回は形容詞的用法について説明します。
不定詞の形容詞的用法
名詞の後ろに続き、その名詞について説明します。修飾する名詞との関係によって次のように4つの場合があります。
1.修飾される名詞が「主語」になっている場合
Tom has a lot of friends to help him.
トムには、(自分を)助けてくれる友達がたくさんいる。
A lot of friends help him. という主語と動詞の関係
2.修飾される名詞が「動詞の目的語」になっている場合
Tom has a lot of friends to help.
トムは、(自分が)助ける(べき)友達がたくさんいる。
Tom helps(should help) a lot of friends. という動詞と目的語の関係
3.修飾される名詞が「前置詞の目的語」になっている場合
Tom has a lot of friends to talk to.
トムは、話をする友達がたくさんいる。
Tom talks to a lot of friends. という前置詞と目的語の関係
注1) 2.と3.は両方とも修飾される名詞が目的語になっていますが、2.が他動詞で、3.が自動詞です。
注2)3.の場合、前置詞が抜けるミスがとても多いので要注意です。
4.修飾される名詞と「同格」の関係になっている場合
Tom made a promise to call her.
トムは彼女に電話をすると約束した。
call her は a promise の内容説明(このような関係を同格と呼ぶ)
注)同格の関係を導く不定詞が修飾する名詞は以下のような名詞に限られている。
例)decision / plan / desire / wish / ability / freedom / determination / intention / courage / effort / right など
(受動的に)英文を読んで意味を理解するのは、比較的簡単だと思いますが、(能動的に)英文をアウトプットする際は正確な理解が必要です。不定詞がどんな場合でも名詞を修飾できるわけではないので、要注意です。
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