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英語の「意味上の主語」とは | 準動詞 |分詞 ② |分詞構文| 付帯状況

文の中で果たす役割によって、単語は8または10の品詞にグループ分けされますが、品詞の中でも「動詞」はとても重要な役割を持っています。その動詞が形を変えた、動名詞、不定詞、分詞の3つまとめて「準動詞」と呼ばれています。今回は分詞の「意味上の主語」についてお伝えします。

 

分詞には、動詞に~ing のついた現在分詞と、主に~edのついた過去分詞の2種類があります。

 

問題

次の英文の分詞意味上の主語は誰/何でしょう。

 

 1.  Walking along the river, I saw a lot of sunflowers.

 

 2.  Seen from a distance, this picture looks perfect.

 

 3.  It being Sunday, the train is not crowded.

 

 4.  Judging from his smile, he seems to pass the test.

 

 5.  She was listening to the radio drinking coffee.

 

 6.  She was listening to the radio with the engine running.

 

 7.  She was listening to the radio with her eyes closed

  

 

 

 

 

解答と解説

1. ~7. では、(S+Vを含まない2語以上のかたまり)の中で分詞が使われ、ひとつの構文(それだけで意味を成す表現)を作っています。

 

このように、分詞が使われている構文を「分詞構文と呼びます。

 

分詞構文は主に文頭または文尾で使われます。文中で使われることもあります。

 

分詞構文は、副詞句として用いられます。

 

 

分詞構文とは

分詞構文は次の様に作られます。

When I walked along the river, I saw a lot of sunflowers.

   (従属節)         (主節)

1.従属節の接続詞 (when) をとる。

 

2.主節と従属節の主語(ここでは両方 I )が同じとき、従属節の主語をとる。

 

注)主語が違うときは、分詞構文の先頭に従属節の主語を残します。このような分詞構文を「独立分詞構文」と呼びます。

 

3.主節と従属節の時制が同じ時(ここでは両方過去形)、従属節の動詞を現在分詞(動詞の原形+~ing) にする。(時制が違う場合については後日)

 

→  Walking along the river, I saw a lot of sunflowers.

 

 

 

意味上の主語とは

分詞は動詞の性質を持っているため「動作主」がいます[あります]。

その動作主を文の主語と区別して「意味上の主語」と呼ばれています。

 

 

 

1.  Walking along the river, I saw a lot of sunflowers.

分詞構文に主語がないので、分詞意味上の主語は主節の主語と同じ I です。

 

 

 2.  Seen from a distance, she looks young.

 分詞構文に主語がないので、分詞意味上の主語は主節の主語と同じ she です。

 

 

ここ大事!

受動態 〈be + 過去分詞〉 の分詞構文は、being が省略されるので過去分詞から始まります。

 

 

 3.  It being Sunday, the train is not crowded.

 主節と従属節の主語が違うときは、分詞構文の先頭に従属節の主語 (it) を残します。このような分詞構文を独立分詞構文と呼びます。

 

なお、この it天候を表す主語として使われています。(「それ」ではありません)

 

 

 4.  Judging from his smile, he seems to pass the test.

 本来なら、主節と従属節の主語が違うときは分詞構文の先頭に従属節の主語を残すのですが、意味上の主語がこの文のような話者一般の人の場合、主語を明示しません。慣用表現として覚えてしまいましょう。

 

 

その他の慣用的な分詞構文

generally speaking  一般的に

frankly speaking   率直にいえば

weather permitting  天気が許せば

speaking of ~   ~といえば

all things considered 全てを考慮に入れると

など

 

 

 

 5.  She was listening to the radio(,) drinking coffee.

 分詞構文 (drinking coffee) が後ろに置かれています。主語がないので、分詞意味上の主語は主節の主語と同じ she です。

 

この文のように2つの動作 (listen と drink) が同時に行われているような状態付帯状況と呼びます。なお、元の文では2つの節(S+Vを含む語のかたまり)を結ぶための接続詞として  and があったと考えられます。(~ and she was drinking coffee.)

 

 

 6.  She was listening to the radio with the engine running.

 分詞構文の主語が違うため、分詞構文に主語が残っています。

注)

この run は「機会などが動く」という意味の自動詞です。

 

 

注)

5. との違いに注目しましょう。5.主語が同じなので分詞構文の主語はありません。

 

3. と同じ独立分詞構文ですが、分詞の意味上の主語の前に with を使うことで、文の主語と分詞の意味上の主語が違う (独立分詞構文である) ことが分かりやすくなります。

 

with+(代)名詞+分詞〉で、「~したままで」という付帯状況を補足的に説明することができます。

 

 

 7.  She was listening to the radio with her eyes closed

with+(代)名詞+分詞」を使って、「~したままで」という付帯状況を補足的に説明しています。with と 分詞の間の名詞 (her eyes) が分詞 (closed) の意味上の主語です。

 

比較

with her eyes closed

with her eyes shining

同じ「目」が意味上の主語でも、closed は過去分詞、shining は現在分詞です。

 

 

「分詞構文がよくわからない」という声をよく聞きますが、ルールさえわかればそれほど難しくないはずです。

 

分詞構文はどちらかというと文語に多いようですが、付帯状況を表す分詞構文は会話でもよく使われますので、是非マスターしましょう!!

 

 

5月11日 (土) と 5月12日(日) はブログをお休みします。

 

 

Have a good weekend!

お読みいただき、ありがとうございます。

 

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