早ければいいの?
「英検合格」は、子どもにとっても大きな励みになるし、それを目指して勉強することは素晴らしいことだと思います。私が気になるのは、「早く取る事が素晴らしい」と思っている保護者が少なからずいらっしゃることです。
「いつ取るか」よりも「何点取れたか」が大切
状況によっては「合格ラインぎりぎりでもいいから、とにかく合格しさえすればいい」と考えるのも理解できます。
例えば、高校入試までに英検3級や準2級に合格したいという人も多いと思います。それを否定するわけではありませんが、長期的に考えると「早く取ること」よりも、「(ギリギリではなく)高得点で合格すること」を目指す方が大切なのではないでしょうか。
保護者の中には「何点で合格したか」よりも「いつ合格したか」が気になる人がいらっしゃいます。以前中学生の保護者と話していて、とても驚いたことがありました。
細かいことはよく覚えていませんが、こんな風におっしゃいました。「うちの子は、中1の2学期に5級、3学期に4級、中2の2学期に3級に合格したんです!」
それは確かに優秀ですが、「早ければいいというわけではなく、出題内容をきちんと理解して解いているかの方が大切なんじゃないかな」と思ってしまいました。
また、「小学1年生で英検5級に合格」とか「小学6年生で英検2級に合格」などという話も聞きます。
確かにそれは素晴らしいことですし、きっと相当努力された結果だと思います。ただ「勘ではなく、きちんと理解して答えたか」ということが気になります。
英検5級は中学3年生レベル、英検2級は高校生レベルなので、当然英文もその年齢の人が理解できるような内容です。
英文を正しく理解して正答を選んだのなら問題ないのですが、よく分かっていないけれど勘が当たった、という場合、これからどんな学習をするのでしょう。
文章を味わって読むことよりも、とりあえず正答が選べればいいと考えたり、英検なんて簡単と思ったり…
あまりよくない方向に進んでしまわないように祈るばかりです。
大切なのは「いかに早く合格する」かではなく、「大人になった時に、必要なレベルに到達できているか」ではないでしょうか。
そのためには、一足飛びに進むのではなく、一歩一歩着実に各レベルをクリアしていくことが大切ではないかと考えます。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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