今回は分詞についてお伝えします。
分詞とは
簡単にいうと、分詞とは動詞が形容詞に変化したものです。
動詞と形容詞の性質を分かち持っているということからつけられたらしいです。
注): ただし、「分詞構文」は副詞(句)です。
元々が動詞なので、long / tall / pretty などのような(純粋な笑)形容詞と違い、「気持ちや動きを表す形容詞」と考えることができます。
能動なら~ingで、受動なら~ed・・・だけではないんです
わりと最近まで、「能動なら~ing(つまり現在分詞)で、受動なら~ed(つまり過去分詞)」という説明しか文法書に載っていませんでした。
私が学生の頃もそのように習いましたが、実はこれだけでは説明しきれないのです。
というのは、そもそも能動か受動かを考えるのは、他動詞(目的語を伴う動詞)だけだからです。
例えば
excited かexciting かを選択する場合は次のように考えます。
exciteは他動詞で「ワクワクさせる」という意味
1. an (excited / exciting) game
gameはワクワクさせる方、つまり能動なのでexciting
2. an (excited / exciting) fan
fan はワクワクさせられる方、つまり受動なのでexcited
元の動詞が他動詞の場合は、このように「~させる」か「~させられる」かで選択すればいいのですが、数は少ないものの、元が「自動詞」の場合は能動か受動かで判断できません。
(自動詞は目的語を伴わないので、そもそも受動態にはなりません)
元が自動詞の分詞
3. fallen leaves
これはどんな葉でしょう?
他動詞ではないので「だれかに落とされた(受動)葉」のように、受動だから過去分詞ということではありません。
fallは自動詞で「落ちる」という意味ですよね。
ここ大事!
自動詞の場合
「進行・状態」なら ~ing
「完了」なら ~ed
になるのです。
つまり、fallen leavesとは落ちることが完了した葉、つまり「落ち葉」のことです。
どんな国?
4. developing countries
5. developed countries
これらはどんな国でしょう?
元の動詞のdevelopには自動詞も他動詞もあります。他動詞と考えると「発達させる国」と「発達させられる国」になりますが、この場合自動詞と考えるのが自然です。
つまり
4. developing countries
発展している途中の国 → 発展途上国
5 developed countries
発展が完了した国 → 先進国
このように、常に「能動」か「受動」かだけが判断基準ではないので、要注意です。
文法書も変わってきています
文法といえば、昔は「とにかく覚えなさい」と言われることが多かったような気がしますが、最近はきちんと理由まで説明してある文法書が増えてきました。
分詞の選び方に関しては、最近出版された文法書でも今まで通り「能動」か「受動」かの説明しか載っていないものもあるので、「元が自動詞の分詞」についてもきちんと説明してあるかどうかは、文法書を選ぶ際のポイントになるような気がします。
こちら↓も参考にしてください。