今回は知覚動詞を使った第5文型の文についてお伝えします。
知覚動詞とは、見る、聞く、感じるなどの知覚を表す動詞の総称です。
see / watch / hear / feel / notice / observe などがあります。
今回は知覚動詞を第5文型で使う場合の補語( C ) の使い分けについてお伝えします。
問題
空欄に適切な語を入れましょう。
1. I ( ) her ( ) the piano when I passed by her house.
彼女の家を通り過ぎたとき、彼女がピアノを弾いているのが聞こえました。
2. No one ( ) them ( ).
誰も彼らが到着したのに気づきませんでした。
3. I ( ) the product ( ) in the newspaper.
私は新聞でその商品が広告されているのを見かけました。
4. I ( ) the earch ( ) for a few seconds.
私は地面が数秒揺れるのを感じました。
5. She ( ) an eagle ( ) over their house.
彼女はワシが彼らの家の上を飛んでいるのを見かけました。
解説
第5文型
まずは簡単に第5文型 (SVOC) について確認しておきましょう。
I made her happy.
私は彼女を幸せにしました。
形容詞の happy は、目的語の her の説明をしています。
We named our son Luke.
私たちは息子をLukeと名づけました。
名詞の Luke は、目的語の our son の説明をしています。
このように、多くの場合、補語(C) には形容詞や名詞が用いられることが多いのですが、知覚動詞を使った文では、補語の位置に動きを表す動詞が変化した語 (原形不定詞(do)、現在分詞(doing)、過去分詞(done) のいずれかが用いられることがあります。
意味によって使い分ける
目的語(O) と補語(C) の関係が「①能動」か「②受動」かを 考えます。
①能動なら、 原形不定詞 / 現在分詞のいずれかを選択します。
原形不定詞(略して原形と呼ばれることが多い)
動作の一部始終を知覚する場合
I saw him enter the building.
私は、彼がその建物に入っていくのを見ました。
現在分詞
動作の一部を知覚する場合
I smelled something burning.
何かが燃えているにおいがしました。
注)
smell は現在分詞を続けることはできますが、原形不定詞を続けることができないので注意しましょう。
解答
1. I ( heard ) her ( playing ) the piano when I passed by her house.
彼女は演奏する(能動)ので、原形不定詞か現在分詞
彼女の演奏の一部だけが聞こえてきたので、現在分詞
2. No one ( noticed ) them ( arrive ).
彼らは到着する(能動)ので、原形不定詞か現在分詞
到着するという行為は一瞬なので、その様子の一部始終に気づかなかったことを表す原形不定詞
3. I ( saw ) the product ( advertised ) in the newspaper.
商品は広告される(受動)ので、過去分詞
4. I ( felt ) the earch ( shake ) for a few seconds.
地面は揺れる(受動)ので、原形不定詞か現在分詞
一部始終を感じたので、原形不定詞
5. She ( saw ) an eagle ( flying ) over their house.
ワシが飛ぶ(能動)ので、原形不定詞か現在分詞
行為の一部だけを見かけたので、現在分詞
このように表せば、一文で二つの動作を伝えることができて便利です。
『「一部」か「一部始終」かで区別するなんて、初耳~』 という声をよく聞くので、今回取り上げました。
ただし、この区別は知覚動詞だけなので気をつけましょう。
お読みいただき、ありがとうございました。
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