not と no 以外にも否定表現があります。
訳し方に注意が必要な否定文についても確認しましょう。
問題
1. None of my friends like camping.
2. Nobody likes him.
3. Not all of my friends likes him.
4. I have nothing to do today.
5. He is not without some faults.
6. I never listen to this song without remembering my school days.
解答と解説
1. None of my friends like camping. 全(体)否定
私の友達は誰もキャンプが好きではありません。
none は代名詞
「none of 複数形」で、「~のだれも/何も~しない」という意味です。
none だけで使うこともあります。
単数扱いにも複数扱いにもなりますが、口語では複数扱いが多いようです。
このように「まったく~ない」「すべてが~ない」という表現を全(体)否定といいます。
補足1
2つや2人のうち「両方とも~ない」という全(体)否定は、「neither(+(代)名詞の複数形 」を用います。
例)I know neither of her sisters. 全(体)否定
私は彼女の姉妹を両方とも知りません。
neither は代名詞
「neither of +(代)名詞の複数形」は原則的に単数扱いですが、口語では複数扱いのこともあります。
形容詞の neither もあり、その後には単数名詞が続きます。「どちらも~ない」という意味です。
「neither+単数名詞」は単数扱いです。
例)I like neither hat. 全(体)否定
私はどちらの帽子も好きではありません。
補足2
2つや2人のうち「両方とも~ない」という全(体)否定は、「not ~ either+(代)名詞の複数形 」を用いることもできます。
例)I do not know either of her sisters. 全(体)否定
私は彼女の姉妹を両方とも知りません。
either は代名詞
形容詞の either もあり、その後には単数名詞が続きます。
否定形で用いて「どちらも~ない」という意味です。
例)I do not like either hat. 全(体)否定
私はどちらの帽子も好きではありません。
2. Nobody likes him. 全(体)否定
誰も彼のことが好きではありません。
nobodyは代名詞
nobody は「人」を表します。(物は表しません)
単数扱いで、no one よりやや口語的です。
3. Not all of my friends like him. 部分否定
私の友達の全員が彼のことが好きというわけではない。
not は副詞
「全員が~というわけではない」と一部を否定する表現を部分否定といいます。
not は like ではなくall を否定しています。
「好きではない」ではなく、「全員ではない」ということです。
通常 not のすぐ後に all / every / always / completely / necessarily などを置きます。
補足
2つや2人のうち「両方とも~というわけではない」という部分否定は、not both を用います。
例) I do not know both of her sisters.
私は彼女の姉妹の両方を知っているわけではありません。
not は know ではなくboth を否定しています。
「知らない」ではなく、「両方ではない」ということです。
注意
主語として用いる場合
not all は複数扱い
not every は単数扱い
ここ大事!
Not all ~や Not every ~を主語にすることは可能ですが、 not both ~を主語にすることはできません。
4. I have nothing to do today. 全(体)否定
今日は何もすることがない。
nothing は代名詞
nothing は「物」を表します。(人は表しません)
5. He is not without some faults. 二重否定
彼に欠点がないわけではない。
彼にはかなりの欠点がある。
not は副詞
without は前置詞
この文のように否定語が2つある表現を二重否定といいます。
二重否定は、肯定的に訳す事が多いようです。
not without は「 ~がないわけではない」または「~がかなりある」という意味です。状況次第で訳し分けましょう。
6. I never listen to this song without remembering my school days. 二重否定
この歌を聞くといつも学生の頃を思い出します。
(直訳:学生の頃を思い出さずにこの歌を聞くことはありません)
never は副詞
without は前置詞
never ~ without doing … は「~すれば必ず…する」という意味です。
訳し間違えると反対の意味になってしまうこともあるので、否定表現を正しく理解しておきましょう。
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