これからの子どもたちは(もちろん大人もですが)「国際感覚を身に着けることが大切」といわれています。国際感覚の定義は難しく、私にはよく分かりませんが、「多様性」を受け入れることが大切なのは確かだと思います。
今回は、「多様性を受け入れられる人になるために親ができること」について考えたときに頭に浮かんだことをお伝えします。参考にして頂ければ幸いです。
子どもに英語を教えていた頃、英語を習わせる理由として保護者の方からよく耳にしたのが「国際感覚を身に着けてほしいから」でした。
確かに英語は武器にはなりますが、「英語が話せる=国際感覚がある」ではありません。ではどうすればいいのかという明確な答えは思いつきませんが、「絵本を読むこと」と、子どもの目につくところに「地球儀を置くこと」が役にたつかもしれません。
絵本(物語)の読み聞かせ
学生の頃先生から聞いたことで、とてもよく覚えていることがあります。
ある先生がこんなことをおっしゃいました。「皆さんに子どもができたら、物語を読み聞かせてあげてください。例えば『赤ずきんちゃん』ではオオカミに食べられた女の子が、オオカミのお腹から元気に出てきたりします。実際にはそんなことあり得ないけれど、まだ小さい子どもは素直にその話を受け入れます。色々な物語を聞きながら育つことによって、世の中には色々な人がいて色々な出来事が起こるということを学ぶことができ、多様性のある大人になりやすいのです。それによって、自分とは意見が違う人とも上手におつきあいができる可能性が高くなります。」
小さい頃に物語を読み聞かせることで、本好きの大人になる可能性も大きいですよね。
実際に自分が経験することが大切なのはいうまでもありませんが、自分が経験できることは限られているので、本を読むことで色々な人の体験や考えを知る事ができます。
国際感覚以前に、日本人通しのコミュニケーションが難しいこともありますが、その点でも役に立つと思います。
英語力とは、英単語をいくつ知っているかなどという単純なことではなく、理解力、知識、国語力、性格、などなど色々な要素が合わさっています。
つまり、下地ができていなければいくら英語を勉強したとしてもどこかで伸び悩んでしまいます。(ただし、完璧な人はなかなかいないので、あくまで目標です)
「読み聞かせ」といえば、小学校の低学年くらいまでだと思っていましたが、ある小学校の先生は「小学校6年生までは、読み聞かせをしてあげてください」とおっしゃっていましたよ。(さすがに中学生になったら自分で読んで欲しいですね)
最初は絵本でスタートし、少し挿絵が入った物語を経てイラストなしの本へと移行できれば理想的ですね。また、マンガや映画も創造性を豊かにしてくれそうです。
本を読んだ後で、感想を聞いたりすることで、自分の意見を言葉にする練習にもなりますね。
地球儀
日本に来たばかりのイギリス人が 、自分の出身地の場所を地図で確認しようとした時にとても驚いていました。
なぜなら、その世界地図は日本が真ん中でヨーロッパは端っこだったので笑。
日本で作られた世界地図は、当然日本が真ん中にあるので、それに慣れていると、もしかすると「世界の中心は日本」という間違った感覚を多少なりとも身に着けてしまうかもしれません。
必ずしもそのような地図が悪いわけではありませんが、地球儀があると、世界には色々な国と地域があるということ、そして必ずしも日本が世界の中心ではないということを感覚的に身に着けられるはずです。
「国際感覚」の定義は難しいですが、英語を習わせていれば自然に身に付くものでないことは確かです。
あくまで学ぶのは子ども自身ですが、環境づくりも大切だと思います。何かの参考になれば嬉しいです。
お読みいただき、ありがとうございます。
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