学校で、第4文型 (SVOO) は第3文型 (SVO) に言い換えが可能(であることが多い)と習いましたよね。
厳密には、微妙にニュアンスが違うそうです。
5文型
まずは簡単に復習です。英語において語順は非常に大切です。例えば、以下の2文を比べてみましょう。
1. You gave me a watch.
2. I gave you a watch.
1.の文は、日本語なら、「あなたは私に~をくれた」でも「私にあなたは~をくれた」でも、つまり、主語である「あなたは」がどの位置にきても、「~は」という助詞があるので、主語だということがわかりますよね。
ところが英語では、語順を間違うと正しく伝わりません(だから文型が大切!)。特に you は主格も目的格も you なので、文中の位置を間違えると別の意味になってしまいます。
英語では主語を文頭におくため、1.は you が主語、2.は I が主語だとわかりますよね。
英語の文は主語(S)、述語動詞(V)、目的語(O)、補語(C)、の4つの要素で成り立っており、それぞれの要素は文の中の役割を表します。その組み合わせが5通りあり、それぞれ第1文型、第2文型、第3文型、第4文型、第5文型と呼ばれています。(詳しくは後日)
そして、それぞれの文の後に、修飾語と呼ばれる「副詞」や「前置詞+名詞」などが続くこともあります。
第4文型(SVOO)
第4文型は目的語(動作や状態の対象)が2つ続きます。
基本的に「人」→「もの」の順番です。
3-4. He gave me a watch.
4-4. He bought me a watch.
第3文型(SVO)
第3文型は 目的語(動作や状態の対象)が1つで、人か物のどちらかが目的語になります(どちらかしか目的語にとらない動詞もあります)。
第4文型を第3文型に言い換えることも可能ですが、「もの」→「人」の順番で目的語を2つ続けることはできません。その場合は「人」の前に前置詞が必要です。
「前置詞+名詞」は修飾語となるため(文の要素にはならないため)、文型は第3文型ということになります。
前置詞 (to それとも for)
人の前に to がくる動詞と for がくる動詞があります。
to の動詞 (方向を表し、対象者がいないと、その行為ができない動詞に多い)
give / tell / show / send / teach など
for の動詞 (してあげるという意味があり、対象者がいなくても、その行為ができる動詞に多い)
buy / make / cook / find / choose / get など
上の文を第3文型で書くと以下のようになります。
3-3. He gave a watch to me.
4-3. He bought a watch for me.
第3文型と4文型の比較
私が学校で習った頃は、ここで終わりでした。つまり、「第3文型と第4文型は言い換えが可能です」おわり!!
でも、「どう違うんだろう?」という疑問が…
語順が違うのですから、全く同じではなく、微妙にニュアンスが違うようです。
ここ大事!
英語は、相手が既に知っている情報(旧情報)を先に伝え、相手が知らない(であろう)情報(新情報)を後で伝える傾向があります。そして、新情報に重点を置いています。
つまり、後にくる目的語を強調しているのです。
3-4. He gave me a watch.
「時計」をくれたと強調
3-3. He gave a watch to me.
「私に」くれたと強調
4-4. He bought me a watch.
「時計」を買ってくれたと強調
4-3. He bought a watch for me.
「私のために」買ってくれたと強調
微妙な違いではありますが、意図的に使い分けたいですね。
お読みいただき、ありがとうございます。
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