今回は特に間違えやすい代名詞の使い分けについてお伝えします。
代名詞には「人称代名詞」、「指示代名詞」、「不定代名詞」の3種類があります。
人称代名詞
英語では名詞の繰り返しを避けるので、同じ名詞を何度も繰り返すのではなく、二度目以降は代名詞を使います。
人称代名詞とは、I / you / he/ she/ it / we / they などのことで、例えば主語なら He is ~ 、目的語なら with him のように役割によって形を変えます。
今回はそのうち、物を表す it (単数)とthey(複数)について説明します。
注)人称代名詞という名前ですが、物を表すitとthey もこの仲間です。
指示代名詞
this、these、 that、 those のように、人や物を指したり、文の一部を表す代名詞のことです。
今回はそのうち、名詞の繰り返しを避けて使うthat(単数) と those(複数) について説明します。
不定代名詞
one(s)、another、someone などのように不特定の人や物などを表す代名詞のことです。
今回はそのうち、前に出てきた名詞の繰り返しを避けるときに使われる one(s) について説明します。
問題
次の空欄に何が入るでしょう。なお、一語とは限りません。
I lost my watch.
1. ( ) is a present from my parents. I need ( ).
2. I need to buy a new ( ).
3. Houses in Japan are usually smaller than ( ) in US.
4. The girl in red dress is taller than ( ) in white jacket.
5. I like red wine, but I feel like drinking white ( ) today.
答えと解説
1. 無くした腕時計そのものを表すので、両方とも it が正解。なお、名詞が複数形なら代名詞はthey を用います。
2. 無くした時計そのものではなく、時計ならどれでもよいので、不特定の同種を表す one が正解。one(s) は単独で使うこともありますが、このように(冠 +) 形容詞の後に続くことが多いようです。
3. houses の代わりとなるthoseが正解。不特定の同種を表す ones でも間違いではないけれど、比較文で後ろに前置詞(ここでは in)を伴う場合は that(単数) / those(複数) が好まれます。
4. 後ろに前置詞がある場合は 一度出た名詞の代わりにthat / those を用いるのが一般的ですが、その場合のthat / those は人を表すことはできないので、the one が正解。状況から白いジャケットを着ている人が限定できるので、定冠詞のthe がついています。
注):those には「人々」という意味もあり、those who ~のように関係代名詞を伴って使うことも多い。また、those absent (欠席者)のように形容詞と共に用いて「~の人々」という意味になる。この場合は、一度出た名詞の代わりに用いられるわけではない。
5. ワインという同種を表すので one が思い浮かぶけれど、one は不可算名詞の代わりには使えないので、この場合は適切な代名詞がないため、名詞を繰り返すしかありません。wineが正解。
it / one / that の区別は色々な試験に出題されますし、その代名詞が何を指しているのかがわからなければ誤解を招くことになりかねないため、正しく使いこなしたいですね。
お読みいただき、ありがとうございます。
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